太治昭吾さん(会ってみてほしいごきんじょさん 第1回)

今回のごきんじょさん:太治昭吾さん

新聞紙を使ったバッグづくりや、商店街で日曜朝の交流会「朝活」を主催している。


 新聞バッグとは、新聞の紙面を素材に作った手作りカバンのこと。カラフルな広告面をうまく組み合わせれば、かわいい手提げが出来上がる。「人にプレゼントを渡すとき、入れ物がコンビニの袋から手作りのバッグになればちょっと暮らしがよくなりませんか。」と太治さん。ちょっと素敵な光景が目に浮かぶ。


「地域の人とのつながりを作りたかったんです」。活動のきっかけをそう語る太治さんは、普段は建築士として会社に勤めるサラリーマン。働きはじめて20年が経った頃、家族や仕事関係以外に知り合いがいないことに気づいた。「このままで大丈夫かなって思いました。働かなくなったら一日中家にいるんじゃないかって(笑)」。

 すでに出来上がっているイベントへ参加することにハードルを高く感じた太治さんは「だったら自分でやってしまえ」と、地域での活動を考えるようになった。得意を生かし、ものづくり教室をテーマに活動しようと考えていたころ出会ったのが新聞バックだった。誰でも簡単につくれ、費用もかからないのが新聞バックがものづくり教室の題材となった決め手だった。

 イベントにバックづくりのブースを出店すれば、今まで話した事のない人が体験に訪れる。太治さんと地域とのつながりが生まれる瞬間だ。3年前に始めたバックづくりのブース。今では、公民館の手作り教室に講師として呼ばれるようになった。


 太治さんのもうひとつの取り組みが朝活「芝居小屋の朝」だ。「芝居小屋の朝」とは、商店街のイベントスペースを利用した日曜の朝の交流会。職業も年齢もバラバラな参加者が話したいことや、やってみたいカードゲームなどネタを持ち寄る。みんなが好き勝手話せるあっという間の2時間だ。

 ゲストとホストという関係にはしないというのが朝活の基本コンセプト。でも、「自己紹介を振ってあげたり、どういう目的できたのかという話のきっかけは作ってあげるようにしていますね」。参加者一人ひとりが話せるように参加人数が多くなすぎないように気をつけているという。そんな工夫が場を生きいきとさせているようだ。「朝活は、ありのままの自分を表現できる場所なんです。」と言われたこともあったとか。照れくさそうで、嬉しそうだ。

 太治さんの活動が参加者にとって心地よい場所となる。作っているのは、ひょっとするとイベントではないのかもしれない。

(冊子版vol.1 2019.3.1)

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